「女は人生後半、きれいな方がトクだと思う」

このキャッチコピー、見た瞬間に「え?」って思ったんです。

なんで“人生後半”の女性をターゲットに?

どうして“きれい”じゃないと“トクじゃない”って言えるんだろう?って。

でも、写真とセットで見てみると、なぜかちょっと納得してしまった自分がいて…。

(どんなイメージと一緒だったんだろう?と思い、canvaで作ってみました)

そこで改めて「マーケティングって、いつの間にか“あるべき”を刷り込まれてることがあるよな」と気づいたんです。

今日は、そんなふとした違和感から深掘りした「女性視点マーケティング」についてのお話をしたいと思います。

あるキャッチコピーが教えてくれた、マーケティングの力

このキャッチコピーは、ハウスウェルネスフーズのC1000シリーズが2009年に雑誌に出したものでした。

「女は人生後半、きれいな方がトクだと思う」

出典元:https://www.house-wf.co.jp/

一見すると、ちょっとモヤっとしますよね?

“きれいじゃなきゃトクじゃないの?”っていう偏った価値観にも見える。

でも、実際の広告写真と一緒に見ると、不思議と「私もこうなりたいかも」って気持ちに少しなってしまう。

この違和感と納得感の混ざった感覚。

マーケティングの持つ「感情に触れる力」を改めて感じた瞬間でした。

女性視点のマーケティングは、社会の変化と連動している

さらに調べてみると、2010年以降、マーケティングは「女性向け」から「女性視点」へと進化していった時期と重なっていました。

出典元:https://www.herstory.co.jp/service/methodology
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つまり、「女性をターゲットにする」のではなく、

「女性の感じ方・選び方・共感の仕方」に寄り添ったメッセージや設計が求められるようになったということ。

なぜか?

それは、女性視点の消費行動が、全体の8割を占めるようになったから。

消費の主導権が“売る側”から“選ぶ側”に移っている中で、

企業が主役ではなく、生活者が主役になるマーケティングが増えていったのです。

 

SNS発信も、同じ流れの中にある

これは企業の広告だけじゃなく、私たち個人のSNS発信も同じだと思っていて。

いまはもう、「売上だけ」のために言葉を並べても、誰の心にも響かない時代。

むしろ、

・それが誰の役に立つのか?

・社会のどんな課題と繋がっているのか?

・そこに共感や信頼の循環があるのか?

そんな視点がある発信が、選ばれていくと感じています。

マーケティングが知らず知らず刷り込む“こうあるべき”

でも実際のところ、マーケティングって気づかないうちに私たちに、「こうしなきゃ」「こうあるべき」を刷り込んでくることがあります。

たとえば、

・若くなきゃ価値がない

・きれいじゃなきゃ選ばれない

・SNSで売れてない人は信頼されない

…なんか、どこかで聞いたことありませんか?

でも、そういう“誰かの価値観”を疑うことから始めないと、自分の幸せを他人のモノサシで決めてしまうことになるんですよね。

「わたし視点」で選ばれるブランドを育てるために

誰かの理想じゃなくて、“わたしの選択”が信頼される時代を生きていくなら、

必要なのは、やっぱり “伝える力”

「あなたはこうあるべき」じゃなくて、

「私はこう思う。だからこうしている。」

そんなメッセージが共感され、選ばれる時代。

マーケティングも、広告も、SNS発信も、

売上のためだけじゃなく、

社会に優しい循環を生むために使っていけたらいいなと、

たった1つのキャッチコピーから、そんな未来が見えた気がしたんです。

まとめ

マーケティングの世界は、思っている以上に“誰かの視点”でつくられている

だからこそ、私たちは「自分の視点」を取り戻す必要があります。

女性視点マーケティングとは、「誰かを納得させる」ための技術ではなく、

“わたしの声”を信頼してくれる人に届けるための力

あなたの言葉が、誰かの勇気になる。

そんな未来を、一緒に育てていきませんか?

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